レッグ・ペルテス(大腿骨頭虚血性壊死)、大腿骨頭切除
2017.05.06 18:54|手術症例紹介|
成長期(特に1歳未満)に時々見られる跛行の原因の一つにレッグ・ペルテスという病気があります。大腿骨の骨頭に血が通わなくなり、骨頭が徐々に壊死してゆき痛みが出てきます。今のところ原因不明と言われていますが、遺伝も関係しているのではないかと言われています。
当院で跛行が見られるトイプードル(当時生後9か月)のレントゲンを撮ったところ、大腿骨頭の変形が見られました。写真右の赤いラインが正常な骨頭の形と白さです。写真左の骨頭の部分は変形していて部分的に黒ずんでいる(=壊死している)箇所もあります。

ごくごく軽いものではレントゲンでの判断が難しくしばらく様子を見ることもありますが、この子は明らかに骨頭が壊死や変形している様子がありましたのでレッグ・ぺルテスと判断して手術を行うことになりました。
一般的に若齢の小型犬のレッグ・ペルテスでは変形してしまった骨頭を切除する手術が行われます。僕が学生の時にこの手術法を聞いたときは、「骨頭を切除したら関節が無くなって歩けなくなるんじゃないか?と思いましたが、不思議なものでそのうちに周りの筋肉などがガッチリと関節をホールドしてくれて、レントゲン上は多少の位置のずれは見られても生活に支障のないレベルで、普通に足を使って飛んだり跳ねたりすることができるようになります。
手術後のレントゲンです。悪くなっていた部分を切除しました。

この子は3ヶ月後には普通に歩けるようになり、半年後には足の筋肉も十分ついて生活に全く支障のない状態になりました。
ただ跛行が始まって手術に至るまでにあまり期間が空いてしまうと、手術自体は成功しても完全には足の動きが戻らないこともあります。それでもこの手術を行うことで痛みの原因を取ってあげることができ、その子もその後の生活がとても楽になります。
まだ若い子で後ろ足の動きがおかしいようでしたら、こんな病気もありますので早めに動物病院に行かれることをおすすめします。
当院で跛行が見られるトイプードル(当時生後9か月)のレントゲンを撮ったところ、大腿骨頭の変形が見られました。写真右の赤いラインが正常な骨頭の形と白さです。写真左の骨頭の部分は変形していて部分的に黒ずんでいる(=壊死している)箇所もあります。

ごくごく軽いものではレントゲンでの判断が難しくしばらく様子を見ることもありますが、この子は明らかに骨頭が壊死や変形している様子がありましたのでレッグ・ぺルテスと判断して手術を行うことになりました。
一般的に若齢の小型犬のレッグ・ペルテスでは変形してしまった骨頭を切除する手術が行われます。僕が学生の時にこの手術法を聞いたときは、「骨頭を切除したら関節が無くなって歩けなくなるんじゃないか?と思いましたが、不思議なものでそのうちに周りの筋肉などがガッチリと関節をホールドしてくれて、レントゲン上は多少の位置のずれは見られても生活に支障のないレベルで、普通に足を使って飛んだり跳ねたりすることができるようになります。
手術後のレントゲンです。悪くなっていた部分を切除しました。

この子は3ヶ月後には普通に歩けるようになり、半年後には足の筋肉も十分ついて生活に全く支障のない状態になりました。
ただ跛行が始まって手術に至るまでにあまり期間が空いてしまうと、手術自体は成功しても完全には足の動きが戻らないこともあります。それでもこの手術を行うことで痛みの原因を取ってあげることができ、その子もその後の生活がとても楽になります。
まだ若い子で後ろ足の動きがおかしいようでしたら、こんな病気もありますので早めに動物病院に行かれることをおすすめします。