すみれペットクリニック紹介

すみれペットクリニック

すみれペットクリニック
東京都立川市にある動物病院です。犬、猫、うさぎ、ハムスターなどの診察や手術やホテルを行っています。
TEL 042-569-6612
ホームページ
http://www.sumire-pc.com
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猫の譲渡会開催中

毎月第3日曜日 午後1:30~3:30
当院待合室にて
猫の保護団体さんが猫ちゃんたちを連れてきて里親探しをしています。 毎月の開催時に直接ご来院ください。 (※猫の体調や天候などにより中止になることもあります)
次回は10 月21日(日)の予定です

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デグーの尾の腫瘍(軟部組織肉腫)、手術

2018.05.24 11:32|デグー症例報告
注)この記事は獣医療関係者に向けた内容です。術中の写真など苦手な方は拡大しないようにしてください。
デグーは医療情報が少ないため試行錯誤しながらの処置を行っています。詳しい方でこの記事中の間違った点やより良い方法をご存知でしたらぜひご指摘願います。

みどり軟部組織肉腫
デグー、7歳、メス。尾の先が日に日に腫れてきているとのことで来院。小切開部から押し出すと透明なゼリー状の内容物が出てきた。
細胞診では「軟部組織肉腫が第一に考えられる」…「脂肪肉腫や粘液肉腫などの軟部組織肉腫が考えられる(病理コメントより抜粋)」

イソフルのみの麻酔下で切除。
はじめハサミのみでカットし、周囲の皮膚を剥離して残しつつ近位の尾骨関節部で改めて尾骨を切除。
出血は自然に止まる程度のものだったが尾の皮膚は非常にもろく、鑷子で軽く引っ張るだけでボロボロとちぎれてしまうため4-0PDSⅡで慎重に1糸マットレス縫合。
飼い主様と相談の上、病理検査には出さないことになった。

エンロフロキサシン、メロキシカム、ファモチジンの内服処方。術後カラーをしてお返ししたが、自宅でカラーストレスがひどく自分で外してしまったとのこと。その後特に術創を気にしている様子はないとのこと。
飼い主様から術後8日目の術部の写真を見せていただいたが、糸は残っているが化膿や腫れの様子は見られなかったため経過観察とした。

デグーの耳の腫瘍(メラノーマ)、手術

2018.05.24 10:43|デグー症例報告
注)この記事は獣医療関係者に向けた内容です。術中の写真など苦手な方は拡大しないようにしてください。
デグーは医療情報が少ないため試行錯誤しながらの処置を行っています。詳しい方でこの記事中の間違った点やより良い方法をご存知でしたらぜひご指摘願います。

みどりメラノーマ切除前
デグー、7歳、メス、左耳介内側に発生した黒色有茎状マス。
FNA細胞診で「皮膚/皮膚付属器由来腫瘍の可能性」…「軽度の細胞異型性、直ちに悪性腫瘍とは判断されない、メラノサイト関連腫瘍も否定できず(病理コメントより抜粋)」

みどりメラノーマ切除中
摘出時。左耳介全摘出も検討したが手術時間や年齢や術後ストレス等を考慮してマスのみ摘出することに。
イソフルのみで麻酔。メスとアイリス剪刀で切開したが思ったよりも出血は少なく、電気メスもほとんど使用しなかった。
比較的皮膚が厚い部位だったため切開創は貫通しなかった。後日抜糸をしなくていいように4-0PDSⅡで皮膚縫合。

みどりメラノーマ術後
エンロフロキサシン、メロキシカム、ファモチジンの内服処方。縫合糸は後日自然に取れた様子。

病理結果「皮膚黒色腫」…「標本上明らかな脈管内浸潤は認められない、腫瘍は切除縁でも観察される(コメントより抜粋)」

術後6カ月の時点では局所再発は見られていない。

デグーの口内炎、口腔内の観察、臼歯の棘(スパイク)

2017.08.08 10:52|デグー症例報告
※医療データの少ないデグーの疾患について、情報共有のための記事です。(内容は獣医師向けとなっています)
※私はデグーの診療経験が少ないため、これらの診療についてアドバイス頂ける方がいらっしゃいましたらご教授頂けると幸いです。


デグーは臼歯の過長やそれに伴う口内炎、また臼歯のぐらつきなどによって食欲不振になることがあります。
口腔内が痛い場合は口の周りがよだれでべしゃべしゃになることもありますが、何の兆候も無いこともあるようです。
当院で行っている口腔内の観察方法について紹介させて頂きます。
ただデグーの口腔内の観察は至難の業で今もより良い方法を試行錯誤しておりますので、ご意見アドバイス等お持ちの先生がいらっしゃいましたらコメントを頂けると幸いです。

無麻酔下ではまずタオルで頭部だけ出して優しく包み、切歯の横から耳鏡を入れて口腔内をざっくり観察します。頬粘膜や舌に大きな潰瘍がある場合や、手前の臼歯が過長している場合はこれで見つけられることもあります。ただ奥の臼歯の観察は難しいです。
これで後々の口蓋裂の診断につながったこともありました。(上顎に食渣?膿?がへばりついていた様子が見られた)
耳鏡小

麻酔下で観察する場合はかなり詳細まで分かります。
ただウサギと同様に頬部が分厚くそのままでは見辛いので、開口器と開頬器、舌鉗子などを使うと楽に観察できます。デグー開口・開頬器、舌鉗子
開口器・開頬器とも同じ形状です。1.0mmのキルシュナーワイヤーを曲げて作りました。
舌鉗子はアルミの棒と薄いアルミの板を耐水性の接着剤で貼り付け、ケガをさせないようにやすりでアルミ板の縁を丸く削ります。

臼歯の棘が見つかった症例です。上顎臼歯が頬を傷つけ潰瘍になっていました。
ウサギと同じように上顎臼歯は頬側に、下顎臼歯は舌側に棘ができやすいようです。
デグースパイク
デグースパイクコメント

口腔内が狭すぎてニッパーなどの刃物でカットするのは危なそうなので、モスキート鉗子などを使って棘部を砕く程度にしています。食欲不振の原因がこれだけの場合は、当日から食欲が戻ることもよくあります。

診療方法の一例としてご参考にして頂けたらと思います。

デグーの後肢跛行、レントゲン

2016.06.27 18:21|デグー症例報告
※医療データの少ないデグーの疾患について、情報共有のための記事です。(内容は獣医師向けとなっています)
※僕はデグーの診療経験が少ないため、これらの診療についてアドバイス頂ける方がいらっしゃいましたらご教授頂けると幸いです。


デグーの後肢跛行を診察した際にレントゲンを撮りましたので掲載します。
おとなしい子だったので無麻酔で撮影できました。

クリックで拡大しますが、アナログ撮影の上にスマホで撮った写真を加工していますので画像が不鮮明なところはご容赦ください。(スマホのほうがデジカメよりもフリッカーの影響が少なかったです。シャーカステンでも綺麗な写真が撮れる方法をご存知の方は教えてください。)


デグー後肢AP
デグー後肢AP像

デグー後肢ラテ
デグー後肢ラテラル像 

デグー足先
デグー後肢端(指骨)

デグーの不正咬合、歯根について

2016.05.25 18:20|デグー症例報告
※医療データの少ないデグーの疾患について、情報共有のための記事です。(内容は獣医師向けとなっています)
※僕はデグーの診療経験が少ないため、これらの診療についてアドバイス頂ける方がいらっしゃいましたらご教授頂けると幸いです。


1週間くらい前から食欲低下、食べたい気持ちはあるがうまく食べられなさそうとのこと。
口腔内疾患を疑いイソフル麻酔下で口腔内観察と頭部、腹部レントゲンを行いました。
20160516みどり口腔内
写真には写っていませんが白丸の部分(左下の最も手前の臼歯)が内側に向かいスパイク形成その部の舌がわりと大きな潰瘍になっていました。
また右上、右下、左上の臼歯についても最も手前の臼歯のみ過長が見られ、左上のその歯については歯根の腫脹と充血も見られました。(写真に写っている部位です)

スパイクと過長歯を工具用ニッパーで(ウサギ用は大きくて入らなかった)でカットしました。

20160516みどり頭部ラテ
頭部ラテレントゲンでは①下顎歯根のいくつかが下顎骨を飛び出して伸長している(白丸部位)②上顎歯根が放射状に伸長している、またその周囲のX-ray不透過度が高いが見られました。

参考までに他の2頭のデグーの頭部レントゲンです。
20160103米山ジェリー頭部ラテ 20160220米山ジム頭部ラテ
この子たちも口腔内疾患が疑われたため全く正常な歯根ではないかも知れませんが、少なくとも上顎臼歯の歯根は先のレントゲンよりも伸長方向が整っているように見えます。(口腔内の臼歯スパイクカット等により元気になったそうです。)

以上より臼歯スパイクによる舌潰瘍と歯根炎(膿瘍かどうかは不明)が食欲不振の原因と判断し、歯根炎については当院の処置では手の出しようがないので、スパイクカットの処置のみで経過を見てみました。

5日後、ふやかしたものは食べるが奥歯で噛めないようだと再来院、まだ痛みがあるのかとメロキシカムを常量で内服させましたがその翌日は好きなものも食べなくなったとのことで、再イソフル麻酔下で口腔内を観察したところ、舌潰瘍や歯肉の炎症はすっかり治っていて、他にスパイクや口内炎は見られませんでした。
メロキシカムが効かなかったか根尖膿瘍を疑いセファレキシンドライシロップと消炎量のプレドニゾロンを水道水で溶いたものを処方し、経過観察中です。
※セファレキシンドライシロップについては5月4日のデグーの記事をご参考ください。

。。。その後の経過。。。
前回来院から約3週間後にお電話で様子を伺いました。「上記のセファレキシン、プレドニゾロンを投薬中は特に様子は変わらなかったのが、薬をやめてしばらくしたら自然に良くなったようで、今はよく食べるようになった」とのことでした。
過長歯自体が自然に治ることはないと思うので、それによる炎症が自然治癒したのでしょうか。
治療が効いたようではなさそうですが、ともかく調子が良くなってくれたのでしたらよかったです。